いきなり性別適合手術は怖い場合、豊胸手術の検討も | プリモ麻布十番クリニック 美容整形ブログ

女性の体になりたい…。いきなり性別適合手術は怖い場合、豊胸手術の検討も

Dr.大岩連載 バストコラム vol.6

世界的に見ると遅れているとはいえ、日本でもようやく性的マイノリティーの方に対する理解を深めようという動きが広がりつつあります。日本で「性同一性障害」と呼ばれている方々は海外では以前から「トランスジェンダー」とも呼ばれ、その存在が認められていました。今、日本でもようやくこうした人たちの存在が理解され始め、心と一致した女性らしい体になるための治療やカウンセリングを受ける人も増えてきています。

小さい頃から男性が好きで、ずっと女の子になりたかった

性同一性障害(GID:Gender Identity Disorder)とは「自分の産まれ持った身体の性と、心が自分の性をどう感じているかが一致しない」状態のことを指します。障害という名はついているものの、健康であることには変わりはありません。性同一性障害という呼び名を嫌う方も多く、「障害ではなくひとつの個性」であると考える動きもあります。

 

GIDの男性は小さい頃から女の子と一緒に過ごすことを好み、物心がつくようになると男の子のことを好きと感じるようになっていきます。親にも相談できないばかりか、子供の世界では受け入れられないことが多いため、本当の自分を隠し続けて生きなければなりません。ずっと密かに好きだった男の子に彼女ができたと聞かされてショックを受けたり、自分が女の子だったら……と思い悩んだりというような、つらい経験をしている人もいます。

本当の自分になるために男性の体から、女性らしい体に

男性に生まれてきたけれど、心は女性。こうした男性は美的センスも女性に近いものを持っています。キレイなものやカワイイものが大好きでセンスがいい人も少なくありません。実際にGIDやトランスジェンダーの方の中にはメイクアップアーティストやデザイナー、美容師やモデルなど高い美的センスが求められる職業についている人も多いのです

 

心が女性であれば、「女性の服を着たい」「キレイだと思われたい」と感じるのは当然のこと。もちろんアーティスティックな仕事ではなく、普通の仕事をして普通に生活している人でも同じことです。

 

最近では女性の服を着るために髪型を変えたり、女性らしい体を目指して脱毛やダイエット、エクササイズに励んだりといった外見を変化させるための努力だけではなく、ホルモン注射や外科手術を受けて体を心の性と一致させたいと考える人も多いのです。

性別適合手術は怖い……という人のためのホルモン注射・豊胸術

性別適合手術を受けなくても女性らしい体に近づける方法として、ホルモン治療や豊胸術があります。ホルモン治療とは女性ホルモンの筋肉注射や内服薬を服用することで体内の男性ホルモン量を低下させるというもの。皮下脂肪が増えて女性らしい体につきになるだけではなく、乳腺も発達してきます。

 

豊胸術はGIDの男性が女性らしい体に近づける方法としてとても意義のある方法です。近年、美容外科に豊胸術のカウンセリングを受けにくる人も増えているのだとか。ただし、男性の体は女性に比べて脂肪が少ないため、より高い医師の技術が要求されます。

 

確実にサイズアップができること・脂肪が少ない男性の体に適応するという点で考えると、お勧めできるのはシリコンプロテーゼによる豊胸術でしょう。「男性の豊胸は断られるのでは?」と心配している方もいるかもしれませんが、最近は男性の豊胸術に対応するクリニックも増えています。

 

なにより豊胸することによって自分自身を受け入れられるようになり、GIDの方の悩みが軽減するのであればとても素晴らしいこと。豊胸術は性別適合手術に比べると、ダウンタイムも少なく外面的に見た目の変化が大きいので、受けてよかった!と感じる人も多いようです。

 

ただし、女性の豊胸以上に詳細なカウンセリングや医師の技術が求められるため、クリニック選びはより慎重に行う必要があると言えるでしょう。

check

✓ 仕事上、女性らしい体に近づける必要がある

✓ 女性の体になりたいけれど性別適合手術を受ける心の準備ができていない

まとめ

男性から豊胸術のご相談を受けることも増えています。当院でももちろん対応させていただいております。男性の場合、皮下脂肪が少ないためプロテーゼはラウンド型ではなく、アナトミカル型であるフランスのペルースプラスティー社のパーテースがお勧めで、実際にいい結果が出ています。また当院では体とのバランスやバストの美しい位置、左右のバランスなどにこだわっており、そこが自信を持っている点でもあるので、美意識の高い男性の方からもご好評いただいています。

 

ひとことで豊胸といってもいろいろなアプローチ方法があり、例えばホルモン注射を受けていらっしゃる方は女性と同じように乳腺が発達してきています。カウンセリングで詳しい話をお聞きしながら、患者さんに最適な方法を提案させていただきます。

このページに出てきた用語集

パーテース

メンター社の子会社である、フランスのPerouse Plastie(ペルースプラスティー)社が製造するマイクロテクスチャータイプのシリコンプロテーゼ。涙型のアナトミカルタイプで見た目も美しく、自然な手触りと被膜拘縮が起きにくいのが特長。

ホルモン治療

女性ホルモンであるエストロゲンを注射・内服するなどして男性ホルモンを低下させることで、女性らしい体に近づける治療。乳腺が発達して胸がふくらんでくるほか、皮下脂肪がつきやすくなったり、声が変化したり、筋力が落ちるといった症状も起こる。


Author 美容形成外科医 大場 理事長/院長 ブログ

More posts by 美容形成外科医 大場 理事長/院長 ブログ

© 2018 Primo All rights reserved.

メールで相談 カウンセリング予約 公式LINE 0120-062-069