Primo Quality
プリモ麻布十番クリニックにおいて手術前後に行っている、安全のために、そしてより良い結果のために配慮している点や工夫などを紹介いたします。
医師、看護師、美容カウンセラーそれぞれが、その立場からより良い医療サービスを提供するために日々一生懸命努力を重ねております。
手術前
術前の説明に術式の詳細なパンフレットを用いています
手術を受けられる患者様全員に術後の注意事項や手術内容に関する詳細、手術当日~経過について書かれたパンフレットをお渡しし、
不安など少ない状態で手術当日を迎えられるよう努めております。

豊富な術後経過写真
当院のモニター症例写真は、術前、術後写真だけではなく、基本的に手術後1週間、2週間、1か月、2か月、3か月、6か月のご状態をmake upのない状態で経過写真として並べて見ることができるようになっております。
これらの術後の経過写真が豊富にあり、自分の受けようとしている手術後の結果や経過が、多くの症例において確認できるため、術後の状態、変化がわかりやすく、イメージしやすくなっております。
手術前日確認
手術前日にスタッフから手術についての確認電話を差し上げております。
ご来院時間、絶飲・絶食時間などの注意事項の再確認や、患者様の不安の軽減に努めております。

術前の問診の徹底
術前の体調を調べる目的に、手術前に血算、肝機能、腎機能、止血凝固、感染症検査などの血液検査を行います。
全身麻酔を予定する方には血液検査に加えて心電図検査、胸部レントゲン写真撮影を行っております。骨切りを伴う手術の場合には術前にCTを撮影しております。
また、初回来院時、各検査前、手術当日に看護師による詳細な問診を設けております。
安心、安全を第一に考え、患者様が手術をされてきれいになった後も、もともとの健康を損なうことがないよう、
確認を重ねた上で手術を予定するようにしております。

貴重品管理の徹底
貴重品ロッカーが術後回復室、各施術個室、手術室に備え付けてあります。
施術中や、手術中、術後の貴重品管理を徹底しております。
海外やご遠方から来院される方の大きな荷物もクロークにてお預かりしております。
ご相談のみの患者様も安心して御来院ください。

プライバシーの保護
当院は待合個室を8室ご用意いたしております。手術室3室、皮膚科施術室もそれぞれ独立した個室です。
手術後にお休みいただく回復室は完全個室で4室用意しております。
またメイクルームも個室で2室完備しております。
院内で患者様同士がすれ違うことのないように配慮しご案内しております。
個人情報保護士の資格をもった常勤スタッフにより、カルテ、写真などの個人情報の保護を徹底しております。
インターネット経由の不正アクセスを防ぐ目的に、NTT PC communicationsのトータル・セキュリティ・マネジメント・サービスシステムを導入しております。

写真室
当院は手術前、手術後の経過写真などを撮影する専用写真室を2室完備しております。
これによって術前後の写真を、正確に同一条件で撮影し比較することが可能です。
当院の写真室は写真館設計専門家に設計を依頼し、撮影条件の設定についてはプロカメラマンに依頼し行っております。

レントゲン・CT室
当院は全身麻酔の術前検査として胸部レントゲン撮影を行っております。
レントゲン撮影システムはSHIMADZU社製診断用X線装置X’sy Pro、
KONIKA MINOLTA社製画像診断システムAeroDRを導入しております。
またCT撮影装置はKaVo社製OP 3D Visionを導入しております。
これらによって正確な術前診断、治療方針の選択、オーダーメイドプロテーゼ作成に役立つとともに、
医療の安全性をしっかりと担保することができます。

手術中
理想写真について
手術中、患者様ご本人の写真と患者様がなりたい理想の写真を手術室に貼らせていただいております。
手術中、常に写真を確認しながら手術を進めていくことで、患者様の理想に少しでも近づけることができるよう努めております。
術前に相談しながら作成したシミュレーション画像も同様に手術室に貼ります。
またこの様にはなりたくないというNGの写真もあればNGと分かるように記載し、そうならないようにと手術中に確認しながら手術を進めてまいります。

各種専用ベッドについて
当院にある手術用ベッドは上半身を自動で起こせるタイプのベッドを使用しております。
これによって手術中にご自身でデザインや仕上がりの確認をしていただく際に、
もたれかかったまま上半身を座位にすることが可能です。


豊胸術のサイズチェックの際や、目の手術などで重宝いたします。
当院の手術後お休みいただく回復室のベッドも自動で上半身を起こせるタイプのベッドを使用しております。
このベッドにより、手術後は腹圧がかからず楽に呼吸することができます。
また、術後の浮腫みの軽減にも効果的です。

美容皮膚科の施術に使用している個室の施術ベッドも同じく自由に角度を変えることができますので、
施術の際に座位で注入することも可能です。
診察や施術の待ち時間もリラックスしてお過ごしいただけます。
褥瘡予防対策について
全身麻酔や静脈麻酔下での手術中は痛みも感じず、患者様自身で意識的に動くことができなくなります。
その間、骨が突出している部分や体重がかかる部位の皮膚に圧力が加わります。
長時間そのままにしておくと圧迫を受けた皮膚は血行不良状態が続き、
最悪の場合、皮膚が虚血壊死し、褥瘡(床ずれ)が発生します。
当院では手術中の褥瘡発生を予防するために、看護師が定期的に患者様の体を他動的に動かして除圧するとともに、
除圧バッグを骨の突出部に敷くなどして褥瘡発生の予防に努めています。

フットポンプについて
全身麻酔時間が長くなるにつれ、全身麻酔による合併症のリスクが増加します。
その中の合併症に深部静脈血栓(DVT)が原因で発生する肺塞栓症があげられます。エコノミークラス症候群というと馴染み深いでしょうか。
麻酔で眠っている間は体動がなく、同じ姿勢を続けることになるので血行が悪くなり、血管の中に血の塊(血栓)ができやすくなります。
その血液の塊が血管壁から剥がれて血流にのって肺まで流れて肺の細い血管内で詰まってしまうのが肺塞栓症です。
肺塞栓症は場合によっては死に至るとても怖い合併症です。
当院では、肺塞栓症の予防のために間欠的空気圧迫法の一環でフットポンプを使用しております。
ふくらはぎや足底部を反復的に圧迫することにより、足底部からの静脈血流を保つことで
DVTの予防し肺塞栓症の発生を防いでおります。

術中の加温について
手術中、麻酔薬の影響、体位、手術部位の肌を露出して消毒するなどで体温が低下することがあります。
術中、術後に体温が低いと、麻酔から覚めた時に悪寒や震えが出たり、痛みを感じやすくなる、息苦しく感じやすくなる事があります。
また不整脈などの合併症が増えることが分かっています。
当院ではボディーの手術の際、肌を出す面積を最小限にし、非露出部を電気毛布などで加温することで体温低下を予防しております。
必要に応じ麻酔管理中の輸液も温めたうえで点滴いたします。
脂肪吸引の手術において用いるチューメセント液も、やはり同じ理由から温めたチューメセント液を注入いたします。
手術後も寒さを感じる患者様に対しては回復室において電気毛布の使用や室温調整を行い、患者様の安全を守り苦痛を減らせるよう努めております。
眼球の保護の徹底
全身麻酔や静脈麻酔中は瞬きができず、目が乾燥しがちです。
また痛みを感じないため、なんらかの原因で手術中に眼球が圧迫されていても自分ではわからないため、重篤な合併症が起きる可能性があります。
当院では、すべての手術において手術中の眼球の保護を徹底しております。
麻酔科医や看護師により術中も定期的に眼部のチェックを行い、スタッフ一同高い意識をもって手術に取り組んでおります。

手術における痛みの軽減目的に点眼剤を使用します。
術後目が閉じづらい手術を行うと、目が乾きやすくなり、ドライアイや結膜炎になりやすくなります。
手術中は眼球の乾燥予防のための眼軟膏塗布、眼球保護シートの使用を徹底しております。
手術後も目が大きくなる手術などの場合、点眼剤、眼軟膏を処方するとともに、
睡眠時に瞼を強制的に閉瞼するように用いていただくテープもお渡しいたしております。数日から数週間使用いただきます。
結膜側からのアプローチの手術においては、術後の腫れ防止、消炎の目的に、強力な鎮痛消炎作用のある点眼剤を用いております。
手術で使用した針をカウントいたします
手術中に使用した針糸の体内遺残を防ぐため、術前と術後で針糸の数が異なっていないか、
直接介助についた看護師がすべての手術において責任をもってカウントしております。

点滴の針
当院では手術時に使用する留置針は基本的に22Gを使用しております。
投与する薬剤の濃度や投与量、手術時間に応じて適切な太さを選択しますが、
患者様への負担や苦痛を軽減させる目的でやや細めの針を使用しております。
また、痛みに弱い患者様には、ご希望によって麻酔科医が吸入麻酔剤を用いて入眠させてから点滴を留置するなどの配慮もいたしております。
針抜去時には内出血を防ぐため、長めに確実な圧迫止血を行っております。

麻酔について
痛みは患者様全員の共通の敵であり、われわれスタッフ一同、全ての施術の際、痛みを最小限とするよう配慮してまいります。
全身管理の必要な麻酔の場合、麻酔科学会専門医、厚生労働省麻酔科標榜医が麻酔を担当いたし、専門スタッフが麻酔管理をサポートいたします。

注入治療の際の疼痛軽減処置について
ブロック麻酔、局所麻酔を積極的に用いております。
また時間がある方には必要に応じ強力な皮膚浸潤麻酔クリームや麻酔テープを使用いたします。
時間が余りなく、麻酔クリームやテープを希望しない患者様にも、痛みを最小限にするために
必ず局部を十分に冷却してから注入治療を行います。

感染対策の徹底
手術器具に限らず、術後の検診や抜糸、各種フィラー注入治療に使用する器具や、トレイなど各種医療器材もすべて、
一次洗浄、二次洗浄後に必ずオートクレーブによる乾熱滅菌処理をしてから使用しております。
感染症を持っている患者様の手術の場合、単回使用ディスポーザブル器具を可能な限り用い、
手術用ベッドや機器をビニールなどで覆い、他者への感染を防ぐ対策を徹底し手術を行っております。

低温で優れた殺菌効果をもつEOG滅菌法は、
高温に弱く乾熱滅菌処理ができない医療器具を、安全確実に滅菌できる優れた処理法です。
当院ではこのEOGガス滅菌機も開院以来常時使用し、周術期感染症発生率の激減に役立てております。
法律に従い定期的に当院専属の作業環境測定士によって作業環境を測定し安全確認もおこなっております。

術後感染予防のための術中の洗浄
術後の感染を防ぐために、侵襲の大きい手術では術野を閉創前に生理食塩水で十分に洗浄いたします。
抗生剤と止血剤を混ぜてしっかり洗浄いたしますので、術後感染の発生率を軽減させていると考えております。

吸引ドレーン器具の利用
手術中に術野を剥離したり切開したりなどの操作をすることによって浸出液や血液が溜まることがあります。
手術中は止血操作を徹底し、漿液腫、血腫の予防を行っております。
万一それらが溜まることで、縫合不全や感染を引き起こしたり、腫れが長引いたりします。
それを防ぐために、そのリスクがある手術に対しては、念のため積極的に吸引ドレーンを留置しております。
吸引ドレーン器具によって体内に貯留した浸出液や血液を体外に排出し、排出されたものや創部を観察することによって感染の早期発見、創傷治癒促進につながっております。

すべての手術室に排煙装置を設置
手術中に術野を剥離したり切開したりなどの操作をすることによって浸出液や血液が溜まることがあります。
日々の手術において電気メスやバーポーラー凝固切開装置などの止血器具は必須のアイテムです。
これらを使用する際に、サージカルスモークが発生します。
このサージカルスモークにはシアン化水素、ホルムアルデヒド、トルエン、一酸化炭素など27種類以上の有害物質を含むとともに、細菌やウイルスを含むと報告されています。
手術室で電気メスを1日使用した場合、サージカルスモークによるリスクは一酸化炭素において30本程度の喫煙に相当するとも報告があります。
サージカルスモークに含まれる有害物質は微小で、一般的な手術用マスクでは十分に防ぐことができず、医療従事者が慢性閉塞性肺疾患(COPD)や肺炎に罹患する健康被害が報告されています。
アメリカでは2020年度中に12の州で手術室に排煙装置を設置することが義務付けられ、2021年度にはさらに9つの州で義務化される予定となっています。
日本でも、日本医学連合および各外科系学会連名による声明において、“電気メスを使用する際は排煙装置を用いる”、と提言されています。
排煙装置はこのサージカルスモークを除去するシステムで、患者様、看護師、麻酔科医、執刀する外科医への健康被害のリスクを低減します。


手術後
術後の抗生剤について
術後に起こる合併症の一つとして術後感染症があげられます。
術後感染症は、手術部位が汚染されて細菌が入り感染が成立してしまうことです。
細菌は人間の鼻腔内、口腔内、耳孔、皮膚の表面だけでなく、部屋の空気中にも存在しています。
手術を行う部位、周囲には必ず細菌が存在しているといっても過言ではありません。
当院では手術中の消毒を徹底するとともに、術後には抗生剤を必ず処方いたしております。
吸引ドレーン器具を挿入している方や、プロテーゼなどの異物を挿入するような術後感染症のリスクが比較的高い術式に対しては、
内服に加え手術後2日間程度点滴での抗生剤の投与を無料で行っております。

手術後の腫れ、内出血などの症状の緩和について
当院では、手術後の創部の皮下出血、腫れ、浮腫みの軽減のため高周波温熱療法(CET)を行っております。
高周波温熱療法は、高周波の作用で、創深部の血流を上げ、血行改善させることで腫れ、浮腫みを軽減し、内出血の早期消退を図ります。

術後の浮腫の早期軽減のための漢方薬、およびシンエック処方しております。

傷の保護のためのマイクロポアテープ、ケロコート、傷クリームなどを取り揃え、創部がいち早く綺麗に落ち着くよう術後ケアを行っております。
内出血には、創に直接使用できる医療用コンシーラーがあり、皮下出血斑のカバーをしていただいております。
手術直後の回復と帰宅について
手術後、麻酔後の回復のための管理はすべて個室のリカバリールーム(回復室)でおこないます。
看護師が定期的なバイタルサイン(血圧、酸素飽和度、脈拍など)のチェックを行います。手術後1時間から1時間半程度経過した時点で診察し、回復確認とともに飲水が許可され、点滴からの補液の中止、抜針を進めます。
その後さらに回復を確認した後、ジュース、チョコレート、クッキーなどの糖質の提供を行います。
担当医師が診察を行い、十分な回復を認めた後、帰宅許可となります。タクシーが必要な方はお申し出ください。

リカバリールーム(回復室)について
当院では術後にお休みいただく完全個室のリカバリールーム(回復室)を4室完備しております。
全身麻酔、静脈麻酔後には、呼吸状態、循環動態の観察を行い、血圧、酸素飽和度、脈拍などを継続して測定いたします。
バイタルサインのチェックや痛みの観察も行うことで、異常の早期発見、苦痛を最小限にすることに努めています。
必要に応じ点滴での薬剤投与、酸素投与、ネブライザー治療なども回復室において行います。

トイレについて
トイレは3室用意しておりますが、うち1室は車椅子の方も利用可能な設計としております。
手すり、点滴フックを設置しており、術後の患者様の利用する際にも安全に使用できます。
オストメイトも完備しておりますので、利用の際にはお申し出ください。
ご不明な点などございましたら遠慮なくお問い合わせください。

術後感染症補償プランがあり万が一の時も安心
手術後の創部感染は、術後の経過を悪くする原因の一つです。当院では徹底した感染対策を行っており、術後感染の発生率は軽微ですが、完全にゼロにするお約束をすることは難しいことになります。
そのような万一の感染に対し、患者様の不利益が少しでも小さくなるように当院では術後感染症補償プランを設けております。
当院で行った手術部位における術後早期感染が認められた際に、初期治療に用いる抗生剤点滴、抗生剤内服費用、感染鎮静化のための異物除去手術費用、術後3〜6か月以降の初回修正手術費用(麻酔代含む)の補償をいたします。