診療のご案内
整鼻術
太い鼻筋を細く整える、曲がった鼻筋をまっすぐに
大きな鼻を小さくする、太い鼻筋を細くする、ハンプのある鼻をまっすぐにする、曲がった鼻筋をまっすぐに整える際などに、
鼻骨の骨切り幅寄せ、ハンプ部分の骨削りなどの鼻骨の形成術により、希望の鼻筋にする術式です。
オープンアプローチから確実な視野の中、鼻骨形成を行いますが、希望によってはクローズドアプローチからも手術は可能です。
鼻中隔軟骨の処理も必要に応じ同時に行います。術後は熱可塑性ギプスによる外固定、サージカルスポンジによる内固定を1週間行います。
整鼻術が向いている方
- 1鼻が大きいので小さくしたい方
- 2鼻の骨が出っ張り目立つので、まっすぐ平らにしたい方
- 3鼻筋がまがっているので、まっすぐにしたい方
- 4鼻筋が太いので、細く通したい方
鼻の上半分の大きさ、幅が大きい場合に、整鼻術により小さく細く鼻筋を通すことができます。
曲った鼻を整える手術です。鼻が曲って見える原因は、鼻骨が曲っている場合、鼻中隔軟骨が曲っている場合、その両方の場合があります。
整鼻術 当院の特徴
基本的にオープン法で行います。
斜鼻変形の修正などに適しています。
手術は気道の確保を安全に行うため、全身麻酔下におこないます。
院内でCT撮影可能です。これにより迅速な診断が可能で、術後フォローアップにも有用です。
整鼻術 方法
鼻骨が曲っている場合は、鼻骨骨切り術を行います。傾いている鼻骨を内側および外側で骨切りを行い、中央にまっすぐに矯正します。オープンアプローチで行う場合と、鼻腔内からのみアプローチする場合、皮膚側からのアプローチも合わせ行う場合があります。術後はギプス固定を1週間ほど行います。
鼻中隔軟骨が曲っている場合、鼻中隔軟骨の矯正を行います。曲っている部分を切除し、鼻中隔の外側鼻軟骨付着部をいったん外し、まっすぐになるよう再固定します。
整鼻術の修正について
- 1他院で鼻の曲がりを整えるために整鼻術を受けたがまだ曲がっている。
- 2細い鼻筋にしようと整鼻術を受けたがもっと細くしたい。
他院で鼻の曲がりをまっすぐにする手術を受けたがまだ曲がりが気になるなどの場合、再度鼻骨骨切り術によって曲がりを整えます。場合によっては鼻中隔矯正術も必要となります。また隆鼻術と併用することで細く高くすることも可能です。
鼻骨骨切り術を受けたが、まだ鼻が大きい、太いなどの修正に、整鼻術を行います。
ハンプを削ったがまだ出っ張っている、削ったために鼻が太く感じるようになった、鼻筋が平らになったなどの修正にも整鼻術を用いて形成を行います。
斜鼻の手術を受けたが、まだ鼻筋が曲がっている場合にも、再度整鼻術によって修正を行います。
整鼻術の参考文献・論文(references)
Broad nasal bone reduction: an algorithm for osteotomies.
Gruber R, Chang TN, Kahn D, Sullivan P.Plast Reconstr Surg. 2007 Mar;119(3):1044-53. doi: 10.1097/01.prs.0000252504.65746.18.PMID: 17312512
Curved lateral osteotomy for airway protection in rhinoplasty.
Webster RC, Davidson TM, Smith RC.Arch Otolaryngol. 1977 Aug;103(8):454-8. doi: 10.1001/archotol.1977.00780250048003.PMID: 880115
Rohrich RJ, Muzaffar AR, Janis JE.Plast Reconstr Surg. 2004 Oct;114(5):1298-308; discussion 1309-12. doi: 10.1097/01.prs.0000135861.45986.cf.PMID: 15457053
Rhinoplasty: personal evolution and milestones.
Sheen JH.Plast Reconstr Surg. 2000 Apr;105(5):1820-52; discussion 1853. doi: 10.1097/00006534-200004050-00033.PMID: 10809116
整鼻術 症例写真
E 鼻中隔矯正術+鼻中隔延長術+整鼻術+鼻尖形成術+口角挙上術 症例経過写真
鼻中隔の曲がりを矯正し、鼻筋のハンプを改善するのと口角を上げる目的で、当院で鼻中隔矯正術+鼻中隔延長術+整鼻術+鼻尖形成術+口角挙上術を行いました。
D 整鼻術(鼻骨骨切り術) 症例経過写真
ハンプが大きくこの部分を削りたいという事で、 当院で整鼻術(鼻骨骨切り術)によってハンプ切除と鼻骨幅寄せを行いました。
- 費用(税込、麻酔代別)
- 整鼻術¥660,000
- リスク・副作用(起こり得る可能性のあること)
- 腫れ、内出血、鼻出血、鼻づまり、鼻柱の傷跡、鼻先、耳介の知覚低下、鼻の傾き、鼻尖部の挙上ができない、鼻の段差
B 鼻尖挙上術+耳介軟骨移植術+他院鼻プロテーゼ抜去術+整鼻術 症例経過写真
術前は長く下向きすぎる鼻が嫌で、鷲鼻で鼻が太いのも修正したいという希望から、当院で鼻尖挙上術、耳介軟骨移植術、他院鼻プロテーゼ抜去術、整鼻術をおこないました。
- 費用(税込、麻酔代別)
- 鼻尖挙上術¥440,000
- 他院鼻プロテーゼ抜去術¥165,000
- 整鼻術¥660,000
- 他院修正術¥330,000
- リスク・副作用(起こり得る可能性のあること)
- 腫れ、内出血、鼻出血、鼻づまり、鼻柱の傷跡、鼻先、耳介の知覚低下、鼻の傾き、鼻尖部の挙上ができない、鼻の段差、鼻の高さ、鼻先の変化
整鼻術の処置期間・アフターケア
《手術当日》
患部の状態
鼻の形を整え、腫れ・内出血を防ぐため、鼻全体を通常7日間ギプスで固定します。処置の際に丁寧に外しますので、自分では外さないでください。もしも外してしまうと腫れが長引く、鼻先の形が変わってしまう、曲がるなどのリスクの確率が、やや上がってしまいます。
鼻腔内にドレーンと呼ばれる溜まった血液を抜く管を挿入させていただくことがございます。溜まっていらなくなった血液や組織液を排出することで、腫れや内出血を最小限にする大切なものです。ご自身で抜いたり外したりしないでください。通常術後2~3日目に抜去します。
鼻孔にレティナという装具を縫合固定しています。レティナは固定除去後も3か月間適宜ご自宅などでご使用いただきます。
鼻の穴の中も青色の糸で縫合しております。通常は7日目で抜糸となります。
オープンアプローチで行う手術のため、鼻腔内および鼻柱に傷がある状態です。傷はレティナ、ギプスなどで保護しますので、外から見えたり触れることはありません。
麻酔の影響により、のどが痛くなることがございます。通常数日で改善します。
術後処置・アフターケア
手術当日帰宅直前に医師による検診があります。
帰宅直前に新しいドレーンスピッツに交換いたします。
ギプス、レティナの装着状態をチェックいたします。
抗生剤(細菌感染予防のため)・鎮痛剤(通常痛みは軽度ですが、念のため処方しています)・胃薬(鎮痛剤などによる副作用を抑制するため)を術後4日間内服していただきます。
日常生活
ギプスが取れるまでは、顔を水に濡らさないようご注意ください。シャワーは首から下のみ、ドレーンがついている場合は胸より下のみ可能です。入浴は1週間お控えください。顔は拭く程度にしてください。
ギプスがついている間は、洗髪をお控えください。美容室などでギプスを濡らさないように保護しながらの洗髪は可能です。
痛みに関しては、それほど強くないため通常の内服鎮痛剤で十分にコントロールしていただけます。
鼻血や血液が混ざった鼻水が出ることがあります。その際は、鼻をかんだり、ティッシュを詰めたりせず、優しく拭き取るようにしてください。
就寝時はクッション等を用いて上半身を高くして上向きでお休みください。うつ伏せ、横向きでの就眠は鼻にストレスがかかりますので禁止させていただいております。
手術後は腫れの影響で鼻づまりが起こります。元々の鼻中隔軟骨が左右対称ではなく少し傾いていることが多いので、左右どちらかがよりつまりやすくなります。
飲酒・喫煙は1週間程度お控えください。
《翌日~3日目》【点滴のためご来院】
患部の状態
鼻の創部はギプス、レティナを装着された状態です。
腫れのピークの時期です。目元まで腫れる事が多いです。腫れは7~10日である程度引いてきます。頬にも腫れが生じ、内出血で紫色になったり、黄色になることがございます。
術後処置・アフターケア
手術翌日、必要に応じ2日目以降もドレーンの状態を確認いたします。ドレーンからの排出量が少なくなれば抜去いたします。
手術翌日、2日目に抗生剤の点滴投与をいたします。
ギプス、レティナ、創部の状態をチェックいたします。
手術当日に処方された内服薬を継続して内服してください。副作用などを疑うような症状があればお申し出ください。
日常生活
首から下のみシャワーを浴びることは可能ですが、入浴は1週間お控えください。
シャワーの際はギプスが濡れないようにご注意ください。
鼻血や血液が混ざった鼻水が出ることがあります。その際は、鼻をかんだり、ティッシュを詰めたりせず、優しく拭き取るようにしてください。鼻をかむことは1ヵ月お控えください。
横向きでの就寝、うつ伏せ寝、鼻を強く押さえることは術後3ヵ月間はお控えください。
《7日目》【ギプス除去・抜糸のためご来院】
患部の状態
術後の腫れにより、鼻筋が太い、鼻先が丸いなど不自然さを感じることがあります。経過とともに、徐々に腫れが引き改善していきます。
内出血が生じると鼻周囲、頬などが黄色っぽくなります。個人差はございますが、通常1~2週間で自然に吸収され消失します。
一時的に鼻先などの感覚が鈍くなることがございます。経過とともに改善してまいります。
術後処置・アフターケア
医師による検診があります。
鼻を保護しているギプス・鼻孔レティナを取り外します。
鼻柱および鼻腔内の抜糸を行います。
日常生活
術後7日目以降、洗髪・洗顔・入浴が通常通り可能になります。
鼻掃除、鼻をかむなどは術後1ヵ月はしないようにしてください。
鼻を触る、うつ伏せ・横向きでの就寝は鼻にストレスがかかるため、術後3か月間はお控えください。
術後は安静が必要です。激しい運動は1~2か月はお控えください。
就寝時や、ご自宅にいる間は鼻孔レティナを装着してください。
翌日(術後8日目)から創部のメイクが可能です。鼻柱の傷の赤みなどが気になる場合には医療用コンシーラーのご用意がありますのでご相談下さい。
かさぶたなどは無理に剥がさないでください。
鼻血・鼻水は軽く押さえて拭き取るようにし、綿棒などは使用しないようにしてください。
鼻をかむ事は術後1ヵ月はしないようにしてください。
《2週間》【検診のためご来院】
患部の状態
腫れや内出血がかなり落ち着いてきます。傷跡の赤みがあるのは通常です。
術後処置・アフターケア
医師による検診があります。
術後処置はございません。
日常生活
鼻をかむなどは術後1ヵ月しないようにしてください。また鼻を触る、うつ伏せ・横向きでの就寝は鼻にストレスがかかるため、術後3か月間はお控えください。
就寝時や、ご自宅にいる間は鼻孔レティナを装着してください。
《1・2・3か月》【検診のためご来院】
患部の状態
徐々に完成に近づきますが、まだ浮腫みや腫れがございます。眉間の腫れがやや気になることがありますが、徐々に落ち着きます。
術後処置・アフターケア
医師による検診があります。
術後処置はございません。
日常生活
術後1ヵ月以降は通常通り鼻をかんだり、鼻掃除が可能になります。
鼻を触る、うつ伏せ・横向きでの就寝は鼻にストレスがかかるため、術後3か月間はお控えください。
就寝時や、ご自宅にいる間は鼻孔レティナを装着してください。
整鼻術 Q&A
手術後の腫れはどのくらいでひきますか?
手術後およそ2週間でひいてしまいます。
お化粧はいつからできますか?
鼻尖の手術後、通常7~10日間ほどギプス固定を行います。
ギプス除去後に化粧を行ってもOKです。
移植した骨が動いたり、ずれたりしないですか?
鼻骨骨切りを行った後は骨がしばらく移動しますので、その間はギプスで固定し良い位置に定着させます。術後一度落ち着いた骨が動いたり、ずれたりすることはありません。
手術は痛いですか?
手術は基本的に全身麻酔で行っておりますので、痛みを感じることはありません。
全身麻酔で手術を行う理由はなんですか?
手技が細かく、ポイントの多い手術で、2~3時間ほどの手術時間を要します。その間の気道を確実に確保し、手術を安全に遂行するために全身麻酔で行っております。大きな痛みを伴う手術ではなく、麻酔の濃度は低く維持されますので、術後2~3時間回復室でお休みいただき帰宅可能です。
傷は目立ちますか?
整鼻術は、ほとんど鼻の中から手術をおこないますが、一部鼻柱の部分を切開し、術野の展開を行います。鼻柱の傷は正面からは見えにくく、傷も目立ちにくく治る部位といえます。
整鼻術 料金
整鼻術 | ¥660,000 |
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※価格は全て税込です。
整鼻術 術後経過・リスク・副作用・合併症
起こり得る可能性のあることを列挙しております。
当院ではこれらの症状を起こさないよう、それぞれについてしっかりと対策をとり、細心の注意を払い施術を行っております。
万一症状が起きた場合にも対処法をご用意しております。症状の改善を図るよう全力で診療を行います。
術後経過について
- 手術後の腫れ
- 7〜14日で引いていきます。仕上がりは約6か月です。
- 手術後の内出血
- 出ることがあります。内出血が生じると鼻周囲、まぶた、頬などが紫〜黄色っぽくなります。個人差は、ありますが、通常1〜2週間で自然に吸収され消失いたします。
- 手術後の違和感
- 手術後鈍い痛み、違和感を生じることがあります。数日で消失することが多いです。
- 鼻出血
- 手術後、鼻出血がみられることがあります。鼻の穴に指などを入れないようにしてください。
- 鼻先の感覚が鈍くなる
- 術後、鼻先の感覚が鈍くなることがありますが、多くは一時的です。
- 傷跡
- オープンアプローチで行う手術のため鼻柱に傷が残ります。頬の小切開から骨切りを行うこともあります。傷の赤みがあり数か月続きます。その後時間の経過とともに薄茶色から白い瘢痕に変化します。3〜6ヵ月かけて、傷が目立ちにくくなっていきます。
リスク・副作用・合併症について
- 鼻の傾き、曲がりの矯正不足
- 術後に鼻の傾きが生じることがあります。鼻を頻繁に触ったりストレスを加えることでリスクは高くなります。腫れが引いたのち形態を評価し、必要に応じ修正手術で再矯正いたします。
- 鼻づまり
- 手術後鼻づまりが起こります。6ヵ月待っても改善されない場合、改善させるための手術が必要となることがあります。
- 鼻の不整
- 手術後の鼻に多少の不整が生じる事があります。目立つ場合修正手術で矯正いたします。
- 感染
- 稀ですがどのような手術でも感染のリスクがあります。感染した場合、抗生物質の点滴治療、洗浄処置、洗浄処置、場合によっては異物の除去などの処置が必要です。
- 傷跡が目立つ
- 傷跡が赤く盛り上がることがあります。傷の治りを良くするクリーム、注射、内服薬などで治療を行います。必要があれば切除再縫合で改善を図ります。稀に段差が残ることがあります。
- 鼻筋が太すぎる、手術の効果がわからない
- 腫れなどにより、術後思ったほど細く見えないことがあります。通常3〜6ヵ月の経過でだんだんと細くなっていきます。腫れを早めに引かせる注射の処置を行うことがあります。鼻を細くできる範囲には限界があるため、効果が物足りないと感じる場合が稀にあります。
- 鼻が細すぎる
- 経過中に過度に触ったり圧迫したりするとご希望より細くなってしまうことがあります。細すぎる場合は再度修正の手術で改善を図る場合があります。
- 鼻の段差
- 手術後に鼻を触ると、骨切りした部分の段差を触れることがあります。術後3〜6ヵ月経過をみて、必要があれば注入や修正の手術で改善を図る場合があります。
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