プロテーゼ豊胸術後の問題点について解説 |豊胸・バストアップ | プリモ麻布十番クリニック

豊胸術(ソフトコヒーシヴシリコン)の解説コラム

プロテーゼ豊胸術後の問題点について解説

豊胸術後の問題点の解説をします。

プロテーゼを用いた豊胸術後の問題点について

豊胸術後の問題点として代表的な問題は次のようなものがあります。

Ⅰ 位置異常

プロテーゼが正確に良い位置に入っていないとバストの形態が不自然に見えることがあります。

そのため、 豊胸術の手術中、術者が最も神経を使うポイントのひとつに、プロテーゼを正確に一番良い位置にいれることが挙げられます。

左右方向の位置異常

左右方向では、プロテーゼの中心が乳頭と重なっている位置が最も自然な形態になります。 もしもプロ テーゼの位置が、内側すぎると、不自然な谷間ができ、乳房の高まりよりも乳頭が外を向く形になります。 反対にプロテーゼの位置が外側すぎると、乳房の高まりよりも乳頭が内側を向く形になります。大きすぎるサイズを選択しても同じように乳房の高まりと乳頭の位置がずれてしまいます。

これらの位置異常を防ぐため、当院では、術前の診察の際、胸部正中線から乳頭までの距離を測定し、その値から理想的なプロテーゼの直径を求めます。

想定された直径から新しい乳房下溝(アンダーの位置)の位置の目安がわかりますので、それらを参考に細心の注意を払いプロテーゼのポケットを作成します。

上下方向の位置異常

プロテーゼの位置が上すぎの場合、乳房の上半分が盛り上がり、乳頭が下向きになります。

プロテーゼの位置が下すぎの場合、乳房の下半分が大きくなり、乳頭が上を向きます。

プリモのこだわり

当院ではマンマリーサイザーを用い、座位で大きさを決定するとともに、最適なプロテーゼの位置も正確に調節しております。サイザーで大きさを決定後、プロテーゼを挿入した後も、再度座位をとり、位置を再確認し、必要があれば微調整をおこないます。

位置異常の修正方法

プロテーゼが上すぎる場合は、同じ層を再剥離することでポケットを下に広げ、プロテーゼの位置を下げることができます。

プロテーゼの位置が下すぎる場合、あるいは左右方向の位置異常の場合、修正がやや難しく、ポケッ トの層を変える方法で改善させる方法があります。

状態によっては、乳房下溝の位置を切開し、ポケットの下、あるいは左右を縫合して狭くすることでプロテーゼの位置を改善する方法もあります。

Ⅱ 乳房下溝が2つになる double bubble deformityについて

イラストに示したように、double bubble deformityは、乳房下溝(バストのアンダー) が2つになる変形です。この変形は、もともとの乳房下溝がくっきりとしている状態の方に、大胸 筋下にポケットを作成し豊胸術を行うことで発生することがある現象です。

上のイラストの右端の様なバスト形態の場合、大胸筋下の豊胸術は注意が必要です。 サイズが小さい場合は目立たない事も多いので、必ずしも大胸筋下がダメというわけではありません。 目的とするバスト形態、サイズによって注意をする必要があります。

Double bubble deformity の修正方法

大胸筋下にあるプロテーゼを大胸筋筋膜下に入れ替えることで改善が望めます。

数回の豊胸術をおこなった結果残っているdouble bubble deformityは、以前のプロテーゼの被膜(カプセル)が影響している場合があり、乳房下溝を切開し、被膜を除去するなどが必要となる場合もあります。

Ⅲ 左右のサイズが異なる

もともと左右のバストが全く同じ大きさの方はおりません。左右差は乳腺の大きさの差、胸郭の左右差などから顕著になることがあります。

イラストは右の胸郭が凹んでいる状態です。程度が重い場合、漏斗胸と言われる状態です。左の乳房の方が大きく見えます。

これは肋軟骨の過形成などが原因とされています。

CTで見ると胸郭の変形がわかります。このために乳房の見た目に左右差が生じてしまいます。一般的には、左に心臓があるため左の胸郭が前にでていて、そのために左の乳房が大きく感じることが多いとも言われています。この状態で豊胸術を行うと、左右差が顕著になったり、乳頭が内側に向くような形態になることがあります。

大胸筋下法 大胸筋の下、肋骨の上に入れる方法

左右のサイズがかなり違う場合、手術中の確認で左右のサイザーの容量を変えて調節し、異なったサイズのプロテーゼを入れて調節します。漏斗胸の程度が重い場合は、そちらの治療が優先される場合もあります。

漏斗胸症例(28歳女性 手術3ヶ月後)

術前に右胸部に軽度の漏斗胸があります。乳房自体も右が低形成で、右胸郭の陥凹変形を認めました。そのため左と比べ、右のバストがより小さくみえておりました。プロテーゼによる豊胸術は、脇から行いました。大胸筋筋膜下に、右へ240cc、左へ210ccのプロテーゼを挿入しました。サイズについては手術中に、彼氏と相談しながらご自身で最適な大きさを選択されました。

手術後は左右のバストの差が小さくなり、ふくよかなバストが得られました。

ドクターが答える深掘りQ&A

プロテーゼを狙った位置に正確に入れるためのコツ、技術などはありますか

プロテーゼを狙った位置に正確に入れるには、腋を切開した後、プロテーゼを入れるためのポケットをいかに安全・正確に作れるかがポイントになります。

当院では大胸筋下、大胸筋筋膜下を安全に剥離するために、使いやすい私がデザインしたオリジナルのダイセクター(剥離子)を使用するなどして、ポケットを正確な位置に作り、かつプロテーゼを正しい位置に挿入するようにしています。

またマンマリーサイザーの使用は最適なプロテーゼの大きさを選ぶためだけではなく、正しい位置を確認するためにも役立っています。

位置異常はプロテーゼに特有の症状だと思いますが、プロテーゼの種類で、比較的位置異常になりにくいプロテーゼというのはあるのでしょうか

アナトミカル型に比べて、上下の違いがないラウンド型は挿入時の回転異常が起こらないといえます。モティバ・エルゴノミックスは通常時はラウンド型ですから、挿入時の回転異常はありません。当院のアナトミカルタイプのプロテーゼには裏面にオリエンテーションドットが適切についており回転異常が起こりにくく設計されています。

挿入後しばらくして起こる位置異常は被膜拘縮やプロテーゼの重力、筋肉の動きなどが原因で起こるため、プロテーゼの形によって左右されることはありません。

術後すぐに位置異常が見つかった場合、すぐに修正はできるのでしょうか

当院ではこれまでありませんが、万一術後にプロテーゼの位置が上すぎるという場合、プロテーゼを入れた層の剥離を追加して、ポケットを下に広げることで、プロテーゼの位置を修正することができます。この場合、術後位置異常が分かった場合すぐに修正が可能です。

プロテーゼの位置が下すぎたり、左右の方向がおかしいという場合は、ポケットを小さくするための縫合固定をおこなったり、一旦、プロテーゼを抜去し、別の層を剥離して入れなおす手術が必要な場合があります。この場合も位置異常が気になった場合直ちに修正手術が可能です。

その他にも乳房下溝のラインで切開し、ポケットの下、あるいは左右を縫合して狭くすることでプロテーゼの位置を調整するという方法もあります。

マンマリーサイザーは患者さんに座った状態で大きさを決めていただきますが、このことでプロテーゼを入れるべき正確な位置も把握することができるため、位置異常の防止にもつながっています。

たとえばプロテーゼを入れて数十年経って、突然位置異常が現れるということはありますか?

術後数十年経過し、突然位置異常が起きるということはかなり可能性が低いと思いますが、あったとすると原因は感染やプロテーゼの破損などが考えられるため、画像診断や各種検査を行ったうえ適切な修正を行うことが大切です。

 

double bubble deformityは通常の状態で目立つならば、バンザイした状態ではさらにはっきりと段差になっているのがわかるのでしょうか

ダブルバブルはアンダーバストのラインが2つできてバストに鏡餅のようなラインが入ってしまう状態のことを指します。

両手を上げてバンザイしたときには、ダブルバブルを作っている上に載っている組織が上方に移り伸展しますので、症状は緩和します。

ダブルバブルは薄手のカットソーなどを着ている場合、服の上から分かることもあります。気になる方は早めにご相談していただきたいと思います。

よくヒアルロン酸豊胸術では石灰化が起こると聞きますが、プロテーゼ豊胸術でも石灰化が起こるのでしょうか

プロテーゼを用いた豊胸術でも被膜の石灰化は起こります。100%ではないと思いますが、被膜ができる限り、その周りにカルシウムが付着する石灰化は完全には防げないからです。

実際に、他院のシリコンプロテーゼの入れ替え術を行ったときに、石灰化しているプロテーゼの被膜を見ることも稀ですがあります。

被膜拘縮には症状のレベルがあるのですが、石灰化している場合、被膜拘縮のレベルが最も重い「4」(変形していて痛みを伴う)であることが多いですね。

40〜50代と年齢を経るうちに、加齢等での体型の変化があると思います。その際、プロテーゼと周りの皮膚などが見た目に違和感を感じるということはありますか

体に合ったサイズのプロテーゼを挿入している場合、加齢による肌や体型の変化が起こっても、それほど見た目の違和感は生じません。

しかし、体に合わない大きなプロテーゼを入れている場合、老化で体が小さく痩せた際などには、バストは大きいまま……という違和感が生じてしまいます。

将来的な入れ替えのリスクを少なくするためにも、プロテーゼは体にあったものを入れるのが望ましいでしょう。

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